算数が得意な子の共通点

 

試行錯誤する習慣の効果について、算数という科目で考えてみます。

 算数が得意な子の共通点

・計算が速く、正確にできること

・文章題を読み解く理解力、論理力を持っていること

・図形の特徴を認識する力が高いこと

など。

 上記のことももちろん大切です。点数を取るということには、あらゆる条件が揃う必要があります。ですが、より大切なことがあります。

 それは、問題を見た瞬間「ウワッ」と声をあげてしまうくらい難しそうに見える問題に出会った時に、とりあえず鉛筆を握り作業を始められる力です。

 『ちえの輪』という遊びは、めちゃくちゃでもいいからガチャガチャやっていれば輪は外れるように出来ている、その前提で成り立っています。仮にどうやっても外れないならば、誰も遊びません。

 算数の問題も必ず解答があります。どんなに難しく見えようとも「なんとかすれば必ず解答に辿り着ける」。この感覚が算数には欠かせません。

 

 「開成中学の算数の入試問題を時間内で完璧に解ける人は存在しない!」という話しを聞いたことがあります。

 

著名な数学研究者でさえ時間内に完璧に解き終えることは出来ないようです。私も!もちろんできません。えらそうに言えることでは無いのですが、事実です。なぜか?開成中学の入試問題では、問題が何を意図しているか、どう処理していけばいいのかを判断するまでに時間がかかるからです。そのくらい何をすればいいのかがわかるまで時間と手間を要するということです。それでも知識を総動員していろんな角度から問題を見つめること、調べてみること、そうした行為を通して始めてその問題で必要とされる具体的な処理の道筋(例えば『つるかめ算』の考えを利用すればよいなど)が見えてきます。

 開成中学合格のポイントは、この知識を使うのか?いや違う、こっちの知識か?これも違う、このことを聞いているのか。と言った作業をあきらめずに行い続けることが最大のポイントであると言えます。

 難しく思えても目を逸らさず問題と向きあい、試行錯誤を繰り返すことが解答にたどり着くために必要な行動なのです。